建設予定地の地盤がどの程度の重さに耐えられるかを調べる地盤調査ですが、地盤が軟弱であれば地盤改良の工事を実施しなければなりません。費用がかかる工事となるため、本当に必要かどうかを判断するためにセカンドオピニオンを受けるケースも多いです。
この記事では、地盤調査におけるセカンドオピニオンについて重要性やメリットを紹介します。工事費用を抑える秘訣もまとめているので、土地を購入予定の方は必見です。
【東京】おすすめの地盤調査会社比較表
| イメージ |  |  |  |  |  |  |  |
| サービス名 | ビイック株式会社 | 地盤ネット株式会社 | サムシング | トラバース | ジャパンホームシールド株式会社 | ジオテック株式会社 | 報国エンジニアリング株式会社 |
| 改良工事不要率 | 約88% | 約66％ | 不明 | 不明 | 不明 | 不明 | 不明 |
| セカンドオピニオンの有無 | ○ | ○ | ○ | × | ○ | × | × |
| 対応可能地域 | 全国 | 全国 | 全国 | 全国 | 全国 | 全国 | 全国 |
| 各社の特徴 | ビイックが採用する表面波探査法の、地盤に穴を開けず非破壊で調査できる特徴により、無駄な地盤改良判定を回避します。地盤改良工事は行っていない地盤調査専門会社であるため、公平な地盤判定を実施しています。 | 地盤ネットでは、改良工事を受注しておらず、地盤サービスを一括した管理体制を整えています。調査の精度と操作性のレベルアップを両立させた「グラウンド・プロシリーズ」によって、安心で安全な地盤調査を提供しています。 | サムシングは、地盤調査から改良、地盤保証、建立後の検査・修正までのサービスを一貫して提供します。全国26の拠点を所有しており、顧客と現場に距離があってもフレキシブルに対応が可能です。 | トラバースは大手ハウスメーカーの土地調査部門として、戸建を主とする測量、地盤・土質調査、地盤改良工事をしています。最先端技術を使用したオリジナル工法発明するなど、高い技術力と多くの実績があります。 | ジャパンホームシールドは、30年以上の歴史をもつ優良企業です。施工中の品質をキープする「建物品質検査」や、引渡したあとのアフターフォローをサポートする「定期点検サービス」等、住宅検査事業にも尽力しています。 | ジオテック株式会社は戸建よりも要求が高い調査・設計・工事を実施し、その知見を戸建住宅の地盤業務に活かしています。さまざま補強工事に対応しているため、その土地や建設プランにもっとも適した工法を提案しています。 | 報国エンジニアリング株式会社は、地質調査を筆頭に、水質調査、地盤改良工事、土壌汚染調査、建造物の基礎補強工事など、多様なニーズに対応できる体制を確立しており、地盤調査の数は年間2万棟、累計で40万棟以上の実績があります。 |
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地盤調査におけるセカンドオピニオンとは？
地盤の調査におけるセカンドオピニオンとは、地番調査の結果を第三者が確認して、調査結果の正当性について評価してもらう行為やサービスのことを指します。もともとセカンドオピニオンとは医療の分野で多く用いられる言葉で、よりよい決断をするために専門的な知識を有する第三者に意見を求めることを目的に実施される行為です。
地盤調査やその後の工事には手間も費用もかかるため、納得のいく慎重な決断を下すために第三者の意見を得るのはとても重要な要素になります。地盤調査におけるセカンドオピニオンは、サービスを提供しているハウスメーカーや建設会社に依頼することになりますが、どの業者を選ぶかもポイントです。
業界での活躍が長く信頼できる会社、経験豊富で知見の深い会社など、さまざまな観点から最適な相談先を検討することが大切です。
そもそも地盤調査はなぜ必要？
そもそも地盤に対する調査がなぜ必要なのか、それは建物の安全性を保証するためです。地盤の調査を進めずに住宅などを建ててしまった場合、その地盤に軟弱性が見られると地盤沈下や家の傾きといった被害を受ける可能性が高まります。
こうした危険性を回避するためにも、事前に地盤調査を行うことが大切です。また、地盤調査は土地や家の購入者だけでなく、施工業者側からしても重要となります。
地盤調査の実施に法的な拘束力はありませんが、地盤調査を行わなければ着工許可が降りない工事があったり、工事が進んでから停止命令が入る恐れもあります。地盤調査は、工事やその後の建物の安心性など、あらゆる課題をスムーズに解決させるためにも大切な工程というわけです。
地盤調査の結果次第で工事を実施する
地盤調査の結果次第では、地盤の強度を高めるために地盤改良の工事を実施します。この地盤改良工事には当然工事費用が発生しますが、工事が必要と判明したときは土地購入後に飼い主の負担で実施されるケースが多いです。
そのため、本当に地盤改良工事が必要かどうかは正しく判断した上で実施しなければなりません。
地盤調査におけるセカンドオピニオンの重要性
地盤調査においてセカンドオピニオンを実施するのは、無駄な出費となる可能性を潰すためにも重要です。基本的に地盤の調査は、建物の買主が建築を手掛けてくれるハウスメーカーや建設会社に依頼して、そこから専門の地盤調査会社に手配されて実施にいたります。
民間の調査会社に委託されるケースもあるため、必ずしもその会社の調査結果だけを信じることに不安を覚える方は少なくありません。実際、第三者に調査を依頼した上で同じ結果となれば、安心して以降の工事に進んでもらえます。
工事費用も安くはないため、慎重に判断するためにもセカンドオピニオンは大切です。
地盤調査のセカンドオピニオンで得られるメリット
地盤調査においてセカンドオピニオンを実施すると、さまざまなメリットを得られます。土地の購入者はもちろん、施主側やハウスメーカーにとってもメリットと考えられる部分もあるのです。
以下の項目をメリットに感じる場合は積極的に相談先を探しての実施をおすすめします。
不要な地盤改良工事を避けられる
地盤改良工事は地盤調査のもと必要と判断されれば実施しますが、もし地盤調査の内容に誤りがあった場合、本来は不要な工事になります。その場合、買主側は無駄に工事費用を支払うことになるのです。
また実際に工事が発生すると、そこに家を建てられるまでの期間も延びてしまいます。不要な工事を避けられるのは、工期を短くして費用を抑えられる効果があるのです。
予算に余裕が生まれて良い住宅を建てられる
セカンドオピニオンによって工事は不要という決断にいたれば、無駄な費用を払わずに済んで予算にも余裕が生まれます。そのため、その分の予算をよい住宅を建てるための追加費用にあてられるのです。
セカンドオピニオンにも費用はかかりますが、地盤改良の工事にかかる費用のほうが高くつくケースがほとんどです。少しでも費用を浮かせて有意義な使い方ができるのは、大きなメリットといえるでしょう。
不要な改良工事を防いで環境にも優しい
地盤の工事では、地盤を補強するためにセメント固化材が使用されますが、このときに発がん性物質である六価クロムの発生率が高まります。人体や自然環境への悪影響が懸念されるため、これを未然に防止できるのは環境にも優しいといえるでしょう。
不要な改良工事を防ぐことで、周囲の人や地球環境を守ることができます。
地盤改良の工事費用を抑える秘訣
地盤の調査に対してセカンドオピニオンを実施しても、やはり改良工事が必要な場面もあります。工事にかかる費用は決して安くはないため、いざ工事が必要となればそれなりの出費を覚悟しておかなければなりません。
工事費用を抑えるための秘訣をいくつか紹介するため、コストを少しでも低くしたい方は参考にしてください。
複数の業者から相見積もりをとる
地盤改良工事の費用は、地盤に対する考え方によって業者ごとでも費用相場は変わってきます。そのため、一社のみに絞って依頼してしまうと、平均よりも高い金額になってしまうケースもあるのです。
そのため、複数の業者から相見積もりをとることをおすすめします。相見積もりとは同様の条件で複数の業者に見積もりを作成してもらうことを指します。
これによりかかる費用やサービスの詳細についてじっくりと比較ができて、工事費用が安い業者を選定できるのです。自身が損をしないためにも相見積もりは重要な工程のため、可能な限り実施することをおすすめします。
ほかの工事にかかる費用を減額してもらう
こちらは厳密に地盤改良の工事費用そのものを抑えられるわけではありませんが、ほかの工事にかかる費用を減額してもらうことで、地盤改良の工事費用による負担を軽減させる方法もあります。ハウスメーカーに工事にかかる費用について相談すると、ほかの費用を減額する方針で動いてもらえるかもしれません。
必ずほかの工事の費用を減額してもらえる保証はありませんが、相談することで減額できたとなればコスト削減という面で得にはなります。悩ましい点は何でも相談して、少しでも自身の理想とする予算に近づけるように努めましょう。
地盤改良が不要な土地を探す
前提として、地盤改良が不要な土地を探しておけば工事も実施せずに済み、無駄な費用を抑えられます。周辺にある住宅がかたむいたり、ひび割れたりしていないかをチェックする、過去の土地調査結果を見てみる、ハザードマップで液状化のリスクを調べてみるなどさまざまな方法で地盤について確認できます。
特定の土地にこだわりがなければ、地盤改良しなくて済む土地を選ぶことを第一に動くことで、無駄な費用の発生を抑えられるでしょう。
まとめ
ここまで、地盤調査におけるセカンドオピニオンについて、概要や実施するメリット、地盤改良工事時のコスト節約方法を紹介しました。地盤調査は地盤の状態を確認するためにも大切な工程ですが、その後の改良工事必要可否の判断は業者によっても変わるのが実状です。
ひとつの業者の意見だけを信じるのではなく、セカンドオピニオンとして第三者の意見を聞くのは無駄な費用を抑えるため、安心できる住宅を建てるためにも重要です。重要性やメリットについて正しく理解した上で、後悔が残る土地・建物の購入とならないようにセカンドオピニオンを実施してください。
また、工事の費用を抑えるためにも相見積もりやほかの工事費減額の相談なども進めましょう。
