地盤が強い土地の特徴と調べ方を紹介

公開日: 2024/11/15 最終更新日: 2024/11/18
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マイホームや賃貸アパートの建築を検討している人にとって気になるのが、建物を建てる土地の地盤の強さです。地盤が強くないと、地盤沈下や液状化などの大きなリスクを負うことになります。そこで今回は、地盤が強い土地の特徴と探し方について解説します。本記事の内容を参考にして、強く安定した地盤の土地を見つけてください。

地盤が強い土地のメリット

まずは、地盤が強い土地に家を建てるメリットについて詳しく解説します。

地盤の強さが住まいの安全性や経済性にどのように影響を与えるかを理解することで、より安心して土地を選ぶことができます。

大地震時の揺れを抑えられる可能性が高い

地盤が強い土地であれば、大きな地震が発生した際に揺れを抑えられます。

さらに、地震による揺れは地盤の性質によって大きく異なることをご存じでしょうか。東京都の地盤を示す地図では、地盤の強さによって揺れやすさが色分けされています。地盤の強い地域では揺れが比較的少なく済むため、建物や住人への影響が軽減されるでしょう。

大地震後の修繕費用の軽減

地盤が強い土地に建物を建てると、大地震が発生した際の修繕費用を抑えることができます。

地震の揺れが少なければ、建物の倒壊や家具の転倒などの直接的な被害が減少するでしょう。さらに、柱や梁の損傷が少なくなり基礎や壁面に亀裂が入りにくくなるため、修繕が必要になった場合でも費用を軽減できます。

不同沈下のリスクを低減

地震発生後には、地盤に継続的な影響を与えることがあります。

とくに、不同沈下という現象が問題となります。不同沈下は、地震後に建物の基礎が片側に向かって沈む現象です。建物の構造に悪影響を与えたり、床が傾く原因になります。地盤が強くしっかりと締め固まった古い地層であれば、不同沈下が発生するリスクを低減可能です。

地盤が強い土地の特徴を紹介

地盤が強い土地の特徴について紹介します。

以下の5つのポイントを押さえておくと、安心して土地を選べるでしょう。

地層年代が古く締め固まっている

地盤が強い土地のひとつの特徴は、地層の年代が古く、十分に締め固まっていることです。

たとえば、東京都の地盤分類マップでは「山地・丘陵・台地」といった地形が古い地層として分類されています。古い地層は高い圧力を受けており、しっかりと固まっています。このため、大地震が発生しても地盤の揺れが増幅されにくいです。

標高が高く地下水位が低い

標高が高く地下水位が低い土地も地盤が強い特徴のひとつです。

標高が低く、地下水位が高い土地では、地震時に地盤が液体のように振る舞う液状化現象が発生する可能性があります。液状化現象が起こると、地盤が水に浮いたようになり、不同沈下が発生するリスクがあります。

盛土でない自然地形の土地

地盤の強さにおいては、盛土でない自然地形の土地であることも重要です。

地盤には自然に形成されたものと、人が意図的に削ったり盛ったりして造成されたものがあります。盛土された土地は十分に締め固められていないことが多いため、大地震時に揺れが増幅されたり、不同沈下を引き起こす可能性があります。

SWS試験で高いN値が測定されている

地盤の強さを評価するために、SWS(Standard Penetration Test)試験が用いられます。

この試験では、N値という指標が測定され、地盤の強さを示します。一般的に、N値が20以上(粘性土の場合)または30以上(砂礫の場合)であれば、良質な地盤として評価されます。SWS試験で高いN値が確認できる土地は、地盤がしっかりしており、地震などの災害に対する強度が高いです。

古い神社・仏閣が近くにある

最後に、古い神社や仏閣が近くにある土地も、地盤が強いと考えられる特徴のひとつです。

神社や仏閣は、地震や津波、洪水などの自然災害が起こりにくい場所に設置されることが多いです。とくに築年数の古い神社や仏閣が存在する地域では、過去の大きな地震でも倒壊していない可能性が高いです。そのため、その神社・仏閣の周辺の地盤も強度が高いと考えられます。

地盤が強い土地を探すにはどうすればいい?

地盤が強い土地を探す際には以下の5つの方法を活用することで、土地の安全性や適性を確かめることができます。

国・自治体が公表しているハザードマップを確認する

ハザードマップは津波や洪水の影響範囲を示す地図であり、地域によっては地震の揺れやすさを示す情報も含まれていることがあります。

建築予定の土地に関連するハザードマップが公表されているかを、自治体のホームページで確認しましょう。これにより、地震時の揺れやすいエリアを把握し、リスクを軽減できる土地を選べます。

古地図を確認して過去の土地利用を調べる

古地図を利用して過去の土地利用状況を調べることも有効です。

古地図には、過去の土地利用や地形の変化が記録されています。かつて水田やため池があった場所は、現在も軟弱な地盤が残っている可能性があります。国土地理院の地理院地図などを参照して過去の土地利用を調べることで、地盤の状態を推測する手助けになります。

不動産屋・地元の人に地盤の強弱を確認する

地元の不動産屋や長年その地域に住んでいる人々に、地盤の強さや過去の土地利用について聞くのもひとつの方法です。

地元の人々は、その土地の歴史や特性について詳しく知っていることが多く、具体的な情報を提供してくれる可能性があります。

SWS試験でN値を確認する

地盤の強さを直接確認するためには、SWS試験を行う方法があります。

SWS試験は、鉄の棒を地面に差し込み、その沈み具合から地盤の硬軟を調査する試験です。これによって得られるN値は地盤の強度を示す指標となり、値が高いほど強固な地盤であると評価されます。特に一戸建てやアパート建築の際に、地盤の強さを正確に把握するために有効です。

ボーリング調査で地盤構成を確認する

規模の大きな建物を建設する際には、ボーリング調査が行われることがあります。

ボーリング調査では、掘削機を使って地面を掘り進め、地盤のサンプルを採取してその構成を確認します。地盤の深さや土壌の状態を直接調べることができ、地盤の強度や安定性を詳細に把握することが可能です。

とくにマンションやビルなど、大規模な建築物を計画する際には、この方法が重要です。

まとめ

マイホームや賃貸アパートの建築には、地盤の強さが重要な要素です。地盤が強い土地は大地震時の揺れを抑え、修繕費用を軽減し、不同沈下のリスクを低減します。強い地盤の特徴には、古く締め固まった地層や高い標高、自然地形、SWS試験での高いN値、古い神社や仏閣の存在があります。土地選びの際は、ハザードマップの確認、古地図による過去の利用状況調査、不動産屋や地元の人からの情報収集、SWS試験やボーリング調査による地盤確認が役立つでしょう。本記事を参考に、地盤の強い土地を探してみてください。

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特徴他社地盤改良工事よりも地盤改良工事判定が少なくなる。住宅地盤の調査から解析・対策・補償までの一貫サービスを提供し、不適切な工事を未然に防いで建築主の安心を実現。生活者の不利益解消”という正義を貫き、安心で豊かな暮らしの創造を目指している。測量・設計・地盤調査・地盤改良・擁壁のパイオニア。「ひとつひとつの地盤に、最適解を」この想いのもと、調査から品質保証まで、地盤にまつわるそれぞれの領域で独自のノウハウを発揮している。報告書に調査ポイントの高低差レベルを記載することで、地層の傾斜が正確に把握でき、設計段階で切土盛土の想定を容易にしている。地質調査をはじめ、水質調査、地盤改良工事、土壌汚染調査、建造物の基礎補強工事など、さまざまなニーズに対応できる体制を確立。
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