地盤調査における不正とは?実例と対策を紹介

公開日: 2026/08/15

不正

地盤調査の結果は建物の安全性や耐久性に大きく関わるため、信頼できる調査会社へ依頼することが大切です。しかし、過去には調査データの改ざんなどの不正事例も発生しており、依頼先の選定には十分な注意が求められます。本記事では、地盤調査で不正を避けるためのポイントや、実際に起きた事例について詳しく解説します。

そもそも地盤調査とは

建物を建築する際には、土地がどの程度の強度を持っているのかを正しく把握することが欠かせません。地盤調査とは、地中の状態を確認し、建物を安全に支えられる土地であるかを調べる作業のことです

地表からは問題がないように見える土地でも、内部に軟弱な砂や粘土の層が含まれている場合があります。

地盤調査が必要な理由

地盤が弱い土地に建物を建てると、建物の重みによって沈下や傾きが発生する可能性があります。さらに、地震などの自然災害による被害リスクも高まるため、事前に地盤の状態を確認することが重要です。

そのため、建築前には地盤調査を行い、必要に応じて地盤改良などの対策を実施します。安全な住まいや店舗を建てるためには、土地そのものの状態を把握することが欠かせません

地盤調査で実際にあった不正事例

地盤調査では正確なデータの取得が求められており、調査結果を改ざんするなどの不正行為は認められていません。

不正なデータをもとに建物を建築した場合、調査会社だけでなく、施工に関わった関係者にも責任が及ぶ可能性があります

以下では、過去に実際に発生した地盤調査の不正事例を詳しく見ていきます。

愛媛県松山市で発覚した地盤調査データ改ざん事件の概要

2021年、愛媛県松山市において、地盤調査データの改ざんが発覚する事件が起こりました。この事件では、調査会社の元社員が、本来実施すべき試験を行わずに報告書を作成していたことが問題となりました

地盤調査では、土地の安全性を確認するために正確なデータを取得する必要があります。しかし、当該社員は実際の調査を省略し、報告書作成時にデータを加工していました。

実際とは異なるデータを使用した不正行為

調査を行わなかったことで不足したデータについては、対象となる土地とは異なる場所のデータを流用し、基準を満たしているように見せる改ざんが行われました。

本来、地盤の状態は土地ごとに異なるため、別の場所のデータを使用することは建物の安全性を正しく判断できない重大な問題につながります。

この不正は、柱状図と報告書に記載された邸名が一致していないことに担当者が気づいたことで発覚しました。

しかし、地盤調査報告書の内容だけでは専門知識がなければ異常を見つけることは難しく、同様の不正が発生した場合に見抜くことが困難である点も課題となりました。

改ざんが建築関係者へ与えた影響

当時使用されていた報告書作成ソフトには修正機能が備わっており、不正な加工を行える環境があったことも問題視されました。

地盤調査データの改ざんは、調査会社の信頼を失わせるだけでなく、建築物の安全性にも関わる重大な問題です

また、この事件では建築士にも建築基準法への適合性を確認する責任があると判断されました。

仮に改ざんされたデータをもとに建物が建築されていた場合、調査会社だけでなく、建築士や施工に関わった関係者にも大きな責任が及ぶ可能性があります。

この事例からも、地盤調査は単に結果を確認するだけではなく、正確な調査を行う会社を選ぶことや、関係者が適切に確認を行うことの重要性が分かります。

地盤調査の不正にあわないための対策

地盤調査の不正に遭わないためには、依頼する調査会社を慎重に選ぶことが大切です。地盤の状態は建物の安全性を大きく左右するため、調査結果の正確性や透明性が求められます。

調査会社を選ぶ際には、調査方法や使用する機器、保証制度、これまでの実績などを確認し、安心して任せられる会社かどうかを見極める必要があります。

全自動の調査機や第三者解析システムの有無を確認する

信頼できる地盤調査会社を選ぶポイントのひとつが、調査機器やデータ解析の仕組みです。

地盤調査では、スクリューウエイト貫入試験やボーリング試験などが行われますが、人の手による作業が多いほど、作業の省略やデータ改ざんといった不正が発生するリスクがあります。

そのため、全自動の調査機を導入している会社や、取得したデータをリアルタイムで第三者機関へ送信し、解析できる仕組みを整えている会社を選ぶことが重要です

第三者による確認体制があることで、調査の透明性が高まり、不正を防止しやすくなります。

調査会社を選ぶ際は、ホームページで設備や解析システムについて確認したり、口コミを参考にしたりするほか、直接問い合わせて詳しい内容を確認することも有効です。

地盤保証の内容を確認する

地盤調査を依頼する際は、地盤保証の有無も確認しておきましょう。地盤保証とは、適切な調査や改良工事を行ったにもかかわらず、建物の不同沈下などによる損害が発生した場合に、地盤や建物の修復費用などを保証する制度です。

ただし、保証内容や期間、対象となる損害の範囲は会社によって異なります。そのため、保証が付いているかだけでなく、具体的な条件まで確認し、十分な補償を受けられる会社を選ぶことが大切です。

豊富な実績と信頼性のある会社を選ぶ

地盤調査会社を選ぶ際には、これまでの調査実績や運営年数も重要な判断材料になります。

多くの調査を手掛けている会社は、さまざまな土地の状態に対応してきた経験があり、専門的な知識や技術を蓄積している可能性が高いです

また、長期間にわたって事業を継続していることも、利用者から信頼されてきた証といえます。

建物を安全に維持するためにも、価格だけで判断するのではなく、調査体制や保証制度、実績を総合的に確認し、信頼できる地盤調査会社を選ぶことが重要です。

まとめ

地盤調査は、建物の安全性を守るために欠かせない重要な工程です。しかし、過去には調査データの改ざんなどの不正事例も発生しており、依頼する会社選びには十分な注意が必要です。正確な調査体制や第三者による解析、地盤保証、豊富な実績などを確認し、信頼できる調査会社を選ぶことで、安心して建物づくりを進められます。大切な住まいや店舗を守るためにも、地盤調査の重要性を理解し、適切な対策を講じることが大切です。

【東京】おすすめの地盤調査会社比較

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サービス名ビイック株式会社地盤ネット株式会社サムシングトラバースジャパンホームシールド株式会社ジオテック株式会社報国エンジニアリング株式会社
特徴他社地盤改良工事よりも地盤改良工事判定が少なくなる。住宅地盤の調査から解析・対策・補償までの一貫サービスを提供し、不適切な工事を未然に防いで建築主の安心を実現。生活者の不利益解消”という正義を貫き、安心で豊かな暮らしの創造を目指している。測量・設計・地盤調査・地盤改良・擁壁のパイオニア。「ひとつひとつの地盤に、最適解を」この想いのもと、調査から品質保証まで、地盤にまつわるそれぞれの領域で独自のノウハウを発揮している。報告書に調査ポイントの高低差レベルを記載することで、地層の傾斜が正確に把握でき、設計段階で切土盛土の想定を容易にしている。地質調査をはじめ、水質調査、地盤改良工事、土壌汚染調査、建造物の基礎補強工事など、さまざまなニーズに対応できる体制を確立。
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