軟弱地盤・硬質地盤の違いとは?見分け方を解説

公開日: 2024/08/15
東京 地盤調査 見分ける

せっかく夢のマイホームを建てても、家が傾いてしまったり、地盤沈下を起こしてしまっては台無しです。こういったトラブルを防ぐには、地盤の強さを土地探しの時点で見極めることが大切です。本記事では、軟弱地盤と硬質地盤の違いや、地盤の強さを見分ける方法を紹介します。この記事を参考に、しっかりした地盤の土地探しをしてください。

軟弱地盤と硬質地盤の違い

まずは、軟弱地盤と硬質地盤のそれぞれの特徴を見てみましょう。

軟弱地盤の特徴

軟弱地盤とは、柔らかい粘土質の土や密度の低い砂で構成され、透水性が低く不安定な土層が深くまで続く地盤のことを指します。このような地盤の上に建物を建てると、傾きや沈下のリスクがあり非常に危険です。山地や丘陵地、谷、湿地、低地、埋立地は軟弱地盤であることが多いです。かつて沼地だったり、川や池だった土地を埋め立てた場所も水分を多く含むため、地盤改良工事が必要です。

硬質地盤の特徴

一方、硬質地盤は岩盤や小石などの砂礫を多く含む強度が高い地盤です。硬質地盤は透水性に優れ、安定した土層が地表面近くにあるため、地震があっても崩れにくいです。山地や丘陵地の切土部分、台地などが硬質地盤であることが多いです。しかし、斜面部では土砂崩れや地すべりのリスクがあるため注意が必要です。

地盤の強度が重要な理由

家を建てる際には、地盤の強度と安定性が求められます。たとえば16坪ほどの木造2階建て住宅で約30トン、鉄骨の2階建てでは約40トンの重さがあり、この重さを支えるには丈夫な地盤でも多少の沈下は避けられません。許容範囲内の沈下であれば問題ありませんが、片側に沈下する「不同沈下」が起こると家が傾いてしまいます。

また、強度の高い地盤でも、地盤を構成する物質がもろかったり、地震の揺れに弱い場合は災害時に地盤が崩壊するリスクがあります。住宅トラブルの中でも、不均等な地盤沈下による不同沈下は特に多いです。この問題が生じると家の片側に大きな負担がかかり、最悪の場合倒壊する危険性があります。

家の傾きを放置すると、修繕費用が高額になるでしょう。それだけではなく、傾いた住宅は売却しづらくなり、解体や大幅な建て直しが必要になることがあります。

地盤の強さを見分ける方法を紹介

地盤の強さを見分けるためには、いくつかの指標があります。以下にその指標を紹介します。

高級住宅街・震度が低いエリアは地盤が強いことが多い

まず、高級住宅街や地震発生時に震度が低いエリアは地盤が強い可能性が高いです。重要な建物は地盤が強い土地に建てられており、富裕層が多く住む高級住宅街は地盤が丈夫であることが多いです。

また、地震が起きた時、震源地から同じ距離にあっても揺れの度合いが異なることがあります。揺れが少ないエリアは地盤が強く、災害時にも被害が少ない可能性が高いです。

埋め立て地は地盤が弱い

一方、地盤が弱い土地は、もともと川や池だった場所を埋め立てた土地が多いです。また、地盤の弱さは地名から判断できることがあります。たとえば「沼」「島」「浜」「江」「池」など、さんずいのつく地名はかつてそこが水辺であったことを表します。また、「水」「船」「川」「田」などの水に関連する漢字が含まれる地名も軟弱地盤の可能性が高いです。

建物・電柱・道路の状態を見ることでも判断可能

その土地にある建物や電柱、道路の状態を見ることでその土地の強度を判断する方法もあります。たとえば、電柱に傾きが見られたり道路が歪んでいる場合は、その土地が軟弱地盤である可能性が高いです。地盤が弱いと建物やインフラが不安定になりやすく、傾きや沈下が起こりやすくなります。

過去のデータを参考にするのも有効

土地の購入を検討する際には、過去の土地利用や地質調査報告書を参考にすることも有効です。土地の履歴を調べることで、その土地がかつてどのように利用されていたか、どのような地質特性を持っているかを確認することができます。とくに埋立地や造成地に家を建てる場合は、地盤が安定しているかどうかを慎重に評価することが重要です。

地盤の弱い土地で家を建てるにはどうすべき?

地盤の強度が高い土地に家を建てるのが理想です。しかし日本では、適した宅地が限られているため軟弱地盤の上に家を建てることも多くなります。この場合、まずはしっかりと地盤調査を行うことが重要です。地盤改良工事を行うことで、安全に家を建てることができます。

軟弱地盤が浅い場合

軟弱地盤が浅い場合には「表層地盤改良工法」を用います。これは地盤の弱い表面部分を削り取り、セメントを混ぜた土を敷き詰める方法です。地中2m~8mほどの深さに軟弱地盤がある場合は「柱状地盤改良工法」が適用されます。この方法では、円柱状の硬い地盤を作り、建物の基礎を支えます。

軟弱地盤が深い場合

さらに深い軟弱地盤には「小口径鋼管杭工法」が有効です。これは、地中深くにある硬質地盤まで届く鋼管杭を打ち込む方法で、最大で地中30mの深さまで施工できます。工期も短く、1日から2日で完了するため、生活への影響も少ないです。

まとめ

家を建てる際、地盤の強さを見極めることは非常に重要です。軟弱地盤は粘土や砂で構成され、不安定で沈下のリスクがあります。一方、硬質地盤は岩盤や砂礫を含み、安定性が高く地震にも強いです。

地盤の強さを見分けるには、高級住宅街や震度の低いエリアを選ぶこと、地名や建物・インフラの状態を確認することが有効です。また、軟弱地盤に家を建てる場合は、地盤改良工事が必要になります。適切な対策を講じることで、安全で安定した住まいを実現しましょう。

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